AI OverviewsによるCTR大幅減少の実態|検索行動の変化と企業が取るべき対策
Googleが2024〜2025年にかけて導入を加速させている AI Overviews(AI概要) が、検索結果のクリック率(CTR)に大きな影響を与えています。
外部レポートの検証では、AI概要が表示されたクエリにおいて オーガニックCTRが最大61%減少、広告CTRも68%減少 していることが明らかになりました。
私たちWebaxisが複数サイトのデータを観察したところ、このCTR減少は単なる一時的な揺れではなく、検索体験そのものが変化しているシグナルであると感じています。
ユーザーが「リンク先へ移動せずに検索を完結させる」行動へ移っているため、従来のSEO・広告モデルが大きく揺さぶられる局面に入っています。
AI Overviewsとは何か?その役割とGoogleの狙い
ユーザーが知りたい情報を“検索結果内で完結”させる仕組み
AI Overviews(AI概要)は、Googleの検索結果上部に表示されるAIによる要約回答であり、
ニュース、ハウツー、比較、医療、生活情報などを中心にさまざまなクエリで表示されます。
特徴は以下の通りです。
・検索意図に沿った回答をAIがまとめて生成
・必要に応じて複数サイトの情報が引用される
・リンクをクリックしなくても疑問が解決する
Googleは、これを「より迅速で分かりやすい検索体験の提供」としていますが、
サイト運営者にとってはクリックが減少する構造的な要因にもなっています。
CTRが急減した理由|検索体験が“AI前提”に変わった瞬間
ユーザーはリンクを開かず“答えだけ”を求めるようになった
レポートでは、AI概要が表示された場合、以下の大きな変動が確認されています。
・オーガニック検索CTR:61%減(1.76% → 0.61%)
・広告CTR:68%減(19.7% → 6.34%)
・AI概要が表示されない検索でもCTRは41%減少
これは、ユーザーが検索エンジンを「移動の起点」としてではなく、
“完結する場”として使い始めたことを意味します。
Weabxisが実際のアクセスログを確認した際も、
・クリックは減っているのに「ブランド名」「指名系キーワード」は影響が小さい
・比較・定義・概要系キーワードでCTRが顕著に低下
という傾向が見られ、AIによる回答がユーザー行動を変えていることが確認できました。
唯一CTRが増えたパターン:AIに引用された場合
AI Overviewsにはもう1つの側面があります。
ある条件下では、逆にCTRが大きく増えるケースが報告されました。
・オーガニックCTR:+35%
・広告CTR:+91%
つまり、AI Overviewsに“引用された側”のコンテンツは、
AIが信頼した情報源としてユーザーに提示されるため、露出価値が跳ね上がるということです。
Webaxisが確認した範囲でも、以下のような特徴を持つページが引用されやすい傾向にありました。
・根拠・背景が明記されている
・事例・データなど一次情報が含まれている
・文脈が整理され、専門性・信頼性が伝わりやすい
・トピッククラスター型の構造で体系的に情報が整理されている
CTR減少の影響を受けやすいサイトの特徴
AI概要導入後、影響を大きく受けているサイトには次の特徴が共通していました。
・検索意図に対して情報が浅く、深掘りされていない
・専門性・体験の提示がなく、代替が効くコンテンツになっている
・サイト全体のトピック構造が整理されていない
・写真・図表・根拠などの一次情報が不足している
逆に、AIに引用されるサイトは以下のような特徴を持っています。
・自社の実体験や独自知見を含む一次情報が豊富
・トピックの深さと文脈整合性が高い
・E-E-A-T要素が明確
・サイト全体で同じテーマを体系的に扱っている
これは、GoogleがAI化したことで、
「代替可能な文章」ではなく「固有性のある情報」だけが価値を持つ時代に入った
という強い示唆でもあります。
CTR減少を感じたときに確認すべき3つのポイント
AI Overviews時代において、従来の“順位とCTRの相関”は崩れつつあります。
数値が落ちた場合、次の3つを優先して点検することが重要です。
1. AIに引用されるだけの“根拠・一次情報”があるか
体験・事例・データ・研究など、AIが「信頼できる情報」として扱える内容が必須。
2. トピック全体の構造が整理されているか
1記事単体ではなく、テーマ一式として整理されているサイトが引用されやすい。
3. 検索意図の深さに応えられているか
AIが判断する「その検索意図に最も合う情報」を網羅している必要があります。
AI OverviewsがもたらすSEOの本質的な変化
CTRの急落を通じて明らかになったのは、SEOが
“検索順位 → 検索サーフェス(Google内でどう使われるか)”
へと完全にシフトしたことです。
AIの役割が大きくなるほど、ユーザーがリンクをクリックしないケースは増えます。
その中で評価されるのは、
・一次情報・体験ベースの固有価値
・トピックの深さと専門性
・信頼性を担保するE-E-A-T
・他ページと連動した文脈的なサイト設計
これらが揃ったサイトだけが、AIに引用され、唯一“CTRが伸びる側”になれるのです。
まとめ|AI前提のSEOに必要なのは“引用されるだけの価値”
AI Overviewsは、SEOの本質を大きく変えつつあります。
従来:順位が高ければ流入が増える
現在:順位だけでは流入しない。AIに引用されて初めてユーザーに届く
今後の検索環境では、次の要素が必須になります。
・固有の体験・事例・一次情報
・トピックを深掘りしたサイト構造
・専門性・信頼性を示すE-E-A-T
・検索意図に対する過不足のない情報設計
Webaxisでは今後も、AI時代のSEOに対応するための最新知見を継続して発信していきます。