ショート動画で「バズる」ことより大事なことを徹底解説

この記事でわかること
・ショート動画で「バズった状態」とは、具体的に何を指すのか
・バズった動画が、意図しない形で伝わってしまう理由
・「バズること」と「正しく伝わって人気になること」の違い
・バズを狙わなくても成果を出せる考え方
・自社の投稿がリスクのある方向に向かっていないか、事前にチェックする方法

目次
ショート動画で「バズる」とはどういう状態?
「もっと自分の会社のことを知ってもらいたい」「注目を集めたい」——そう思ってショート動画を検討し始めた方は多いはずです。その気持ちの延長で、つい「バズること」自体がゴールになってしまうこともあるのではないでしょうか。しかし「バズる」という言葉はよく使われますが、実はその中身は一様ではありません。ショート動画における「バズった状態」を分解すると、主に3つの数字が関わっています。
再生数は、どれだけ多くの人の目に触れたかを示す数字です。ただし、再生数が伸びただけでは「見られた」という事実がわかるだけで、内容がどう受け取られたかまではわかりません。
保存数は、視聴者が「あとで見返したい」「参考にしたい」と感じた度合いを示します。その会社への好意的な反応に近い数字と言えます。
シェア数は、視聴者が自分の周りの人にも見せたいと思ったかどうかを示す数字ですが、ここには注意が必要です。「良いから広めたい」というポジティブな共有だけでなく、「これはひどい」「信じられない」というネガティブな驚きから拡散されるケースも、同じ「シェア数」としてカウントされてしまうからです。
つまり、ショート動画が「バズった」という状態だけを見ても、それが自社にとって良い結果なのか悪い結果なのかは判断できません。数字の中身を見る視点を持つことが、ショート動画運用の第一歩です。

なぜ「バズった動画」が、会社の実像と違う形で伝わってしまうことがあるのか?
ショート動画が拡散されるとき、必ずしも制作側が意図した文脈のまま広がるとは限りません。むしろ、意図しない方向に転がってしまうケースの方が珍しくないと言ってもいいでしょう。
よくあるパターンのひとつが、「これは迷惑行為なのでは」という批判です。周囲を巻き込んだ演出や、公共の場での撮影が「配慮に欠けている」と受け取られ、動画の内容そのものよりも撮影のやり方に注目が集まってしまうケースです。
もうひとつが、「社員にこんなことをさせてブラック企業なのでは」という疑念です。社員が出演するショート動画は親近感を演出できる一方、過度に体を張った企画や、業務時間外を思わせる撮影が「働かせすぎなのでは」という憶測を呼んでしまうことがあります。
さらに、内容そのものへの疑いが広がるパターンもあります。「これって本当なの?」「盛ってるでしょ」といったコメントが目立つようになると、伝えたかったメッセージよりも、真偽をめぐる議論の方にコメント欄が占領されてしまいます。こうなると、動画は拡散されているのに、企業が本来届けたかった情報はほとんど誰にも届いていない、という状態になってしまうのです。
いずれのパターンにも共通するのは、「制作側の意図」と「視聴者の解釈」の間にズレが生じているということ。企画した本人たちは面白がってもらえると信じて作っていても、その企画を初めて見る視聴者には、まったく違う文脈で映ることがあります。このズレは、企画段階でどれだけ客観的な視点を持てているかによって、ある程度は防ぐことができます。

「バズること」と「正しく伝わること」は何が違う?
ここで整理しておきたいのが、「バズること」と「正しく伝わって人気になること」はイコールではありません。
判断の軸になるのは、「誰の記憶に、何として残るか」という視点です。仮に再生数が伸びたとしても、視聴者の記憶に残るのが「面白い動画を見た」という体験だけで、それを発信した会社の名前や事業内容が結びついていなければ、マーケティング効果としては限定的です。
反対に、再生数はそこまで伸びなくても、「あの会社は、こういう仕事をしているんだな」「こういうことを大事にしている会社なんだな」と記憶に残る動画であれば、それは長期的な信頼構築につながります。ショート動画に取り組む際は、「バズらせること」自体を目的にするのではなく、「何を、誰の記憶に残したいか」を先に定義しておくことが欠かせません。

バズを狙わずに成果を出すショート動画とは?
バズを狙わない運用と聞くと、地味な印象を持たれるかもしれません。しかし実際には、次の3つを意識するだけで、無理に奇をてらわなくても着実に成果を伸ばすことができます。
ひとつは一貫性です。毎回まったく違うテイストの動画を投稿するのではなく、自社らしいトーンを保ちながら発信を続けることで、視聴者の中に「らしさ」が積み上がっていきます。
ふたつめは目的の明確さです。認知拡大なのか、採用のための会社紹介なのか、商品理解の促進なのか。目的が定まっていれば、企画のたびに「これは自社らしいか」を判断する軸ができます。
みっつめは継続性です。単発の大ヒットを狙うより、無理のないペースで発信を続けるほうが、結果的にアルゴリズム的にも評価されやすく、ファンの定着にもつながります。
ただし、ここで紹介した考え方は、「時間をかけて、自社のことを正しく積み重ねて伝えていく」ことが前提になります。予算をかけずに、とにかく手っ取り早く話題を作りたいというだけであれば、正直この記事で紹介する考え方は遠回りに感じるかもしれません。逆に言えば、それくらい腰を据えて取り組む価値がある、ということでもあります。

自社の投稿がリスクのある方向に向かっていないか、事前にチェックする方法
企画段階で立ち止まって確認したい問いが3つあります。
1つ目は、想定外の受け取られ方をしていないか。 面白がってもらいたい部分が、誰かを傷つけたり、誤解を招いたりする余地はないか、複数人の視点でチェックします。
2つ目は、トーンが自社らしいか。 トレンドに寄せるあまり、普段の自社のコミュニケーションと乖離した言葉遣いや演出になっていないかを確認します。
3つ目は、社内の人間が見て違和感がないか。 現場の社員や、普段から自社を知る人に見てもらい、「なんとなく違う」という感覚が出ないかを確かめます。
とはいえ、社内の人間だけでこの3つを客観的に判断するのは、実は簡単ではありません。日々自社に関わっているからこそ、良くも悪くも「慣れ」が判断を鈍らせてしまうことがあるからです。「これくらい大丈夫だろう」という感覚は、社内にいる人ほど麻痺しやすいもの。だからこそ、社外の第三者視点を交えてチェックする体制を持っている企業ほど、こうしたリスクを未然に防げている傾向があります。

まとめ|ショート動画の成功は「バズった後」で決まる
ショート動画の成果は、再生数が伸びた瞬間ではなく、その後にどう受け取られ、どう記憶に残るかで決まります。バズることを否定する必要はありませんが、それを目的化してしまうと、思わぬ形で自社の見え方を損ねてしまうリスクがあることは知っておくべきです。
大切なのは、企画の段階で「これは自社らしいか」「意図しない方向に転がる余地はないか」を確認する習慣を持つこと。この視点さえ押さえておけば、ショート動画は自分の会社のことを正しく知ってもらうための強力な武器になります。
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よくある質問
Q:ショート動画がバズると、必ず会社にとってプラスになりますか?
Q:ショート動画で炎上しやすいのは、どんなものですか?
Q:バズを狙わない場合、ショート動画の成果はどう測ればいいですか?
Q:企画のリスクチェックは、社内だけで十分ですか?
