Pinterest(ピンタレスト)広告とは、Pinterestのアプリ上に表示される広告のことで、2022年6月から広告配信が開始されました。Pinterestは、Web上で興味のある画像や動画を検索・収集・公開できるプラットフォームです。全世界のMAU(月間アクティブユーザー数)は4億人以上にのぼり、国内では20~30代のミレニアル世代やZ世代を中心に利用者数が急上昇しています。Pinterestでは、投稿された画像や動画を「ピン」、気に入った画像や動画を保存して整理する場所を「ボード」と呼びます。ユーザーは画像を検索し、インスピレーションやアイデアを得て、気に入ったコンテンツはピンします。そして実際に行動するときに見返すといった流れで活用されます。Pinterestは未来のことに関するインスピレーションやアイデアを得るために利用されるため、どのブランドがいいのか、何を買いたいのかといった具体的なことは決まっていないユーザーが多く、検討段階にいる潜在層にアプローチできる点が特徴です。また、Pinterest広告はユーザーの興味にもとづいたターゲティングを行うため、自社の商品やサービスと新和性の高いユーザーに発信し、効率的にリーチを広げることができるとしてPinterest広告運用を始める企業が増えています。Pinterestでの広告配信は、まだスタートしたばかりのためデータは少ないですが、早く始めれば高い広告効果を見込めます。
ビジュアルメインのサービスということでPinterestとInstagramは混同されがちですが、目的が大きく違っています。Instagramではユーザーの投稿が表示され、過去や現在の自分の行動を投稿するのに対し、PinterestではWeb上のコンテンツが表示され、未来の自分の行動に関する投稿を収集します。Pinterestは、いいね!をもらい、他のユーザーとコミュニケーションをとるためではなく、今後つくりたいものや訪れたい場所など自分の未来に対するアイデアを蓄積していくために利用するのです。
また、Instagramはフロー型のSNSであり最新の情報が重要視されるため、時間が経つにつれ閲覧されにくくなる傾向にありますが、Pinterestはストック型でコンテンツが長く残るため、過去のものでも検索によって閲覧されやすい点がメリットと言えます。さらに、Pinterestではピンした画像にリンクをつけることも可能で、外部サイトに誘導しやすいといった特徴もあります。Instagram広告ではユーザーとコミュニケーションを図ってブランドに好感を持ってもらい、Pinterest広告では今まで接点のなかった新規顧客を獲得していく目的で、Instagram広告だけでなくPinterest広告を活用することも非常に効果的です。
Pinterestは、画像や動画などのビジュアルメインの訴求となるため、視覚的なアプローチが可能です。質の高い魅力的なクリエイティブを作成することで、ユーザーの興味をひきつけることができるしょう。また、Pinterestによると、ユーザーの72%が特に何か探していなくてもPinterestで購入を検討したという結果が出ています。顕在顧客だけでなく、潜在顧客のコンバージョンへの誘導も可能なのです。料理やファッション、インテリアや不動産などテキストよりもビジュアルで訴求したほうが有効な業界はPinterest広告を活用することで高い効果を見込めるでしょう。
Pinterestユーザーは、情報収集・購買意欲が高い傾向にあるため、商品の購入につながりやすい点が特徴です。Pinterestによると、ユーザーの90%が商品購入の意思決定にPinterestを利用しているという結果が出ており、顕在層へのアプローチ効果が非常に高いです。Pinterestの主な目的は、情報の発信や共有をすることがメインとなる他のSNSと違い、検索エンジンと同じように情報を収集することです。また、Pinterestユーザーは、インスピレーションやアイデアを求めて積極的に情報を収集していることが多く、広告でも新たな発見として受け入れてもらいやすいです。広告っぽさを抑え、他のコンテンツに溶け込むように工夫できれば、より多くのコンバージョンにつながるでしょう。
Pinterestによると、ユーザーの97%が非ブランド指名検索を行っています。つまり、「ブランド名+商品名」といった特定のブランドに絞った検索をするのではなく、「Tシャツ 白」といった自分が興味のあるカテゴリーやキーワードを2~3語で検索し、より広い範囲で情報収集している点が特徴です。そのため、ブランドの知名度が低い場合でもPinterest検索によって多くのユーザーへの認知拡大が期待できます。
Pinterestユーザーは、「おしゃれな部屋にするにはどんなレイアウトがいいのか」、「誕生日にはどんなものをプレゼントすればいいのか」など、自分の漠然とした興味に関するアイデアがないかを探しています。検索エンジンで探す場合、ブランド名や商品名を検索しなければ検索結果の上位に表示されることは難しく、ユーザーの目に留まることも少ないでしょう。他のSNSの場合も、ブランドのアカウントをフォローしていないと商品情報をユーザーが認知する機会は少なく、購入ブランドがある程度固まってから利用されることが多いです。対して、Pinterestは自社の商品と関連するキーワードに興味をもっているユーザーのフィードや検索結果に自社の広告が表示される可能性が高く、ユーザーがブランドを決定する前の初期段階で自社ブランドをユーザーに認知してもらいやすいのです。
Pinterest広告は、ユーザーの行動履歴や広告主の顧客データにもとづいたターゲティングが可能です。
Pinterest広告は多種多様な広告フォーマットがあり、最適な形式を選択することで商品の魅力をより伝えることができます。
Pinterestでは、配信のためのクリエイティブは複数用意することが推奨されていますが、スタンダードと呼ばれる形式の画像と動画を優先的に用意したほうがいいでしょう。最も広告が露出する可能性の高いスタンダードのクリエイティブを作成し、効果を検証していくことで、より早く成功パターンを掴むことができるでしょう。また、Pinterestはユーザー数も他のSNSに比べると少ないため、ターゲティングは絞りすぎず広めに設定することで効果が出やすくなります。
Pinterestでは、季節ごとのイベントが重視されます。ハロウィンやクリスマス、母の日や父の日の時期には、そのイベントに関連したコンテンツが多く表示されます。ユーザーもイベントに備えてアイデアを得ようとPinterestを利用しているため、イベントと自社の商品を関連させ、その時期のニーズに合った広告を出稿するようにしましょう。Pinterestはイベントの3カ月前には広告を出稿するように推奨しています。
ECサイトを運営している企業やこれからECビジネスを展開しようとしている人は、ショッピング広告を活用することで商品の販促を図ることができます。Pinterestはショッピング広告に注力しており、誰でもすぐにネットショップを開始できるプラットフォーム「Shopify」との連携もスタートしました。プロダクトピンも簡単に作成できるようになり、これを利用すれば広告主はピンの下に値段やサイズなどのユーザーがほしい情報を掲載することができ、ユーザーは直接外部のECサイトに遷移し、商品を購入できるようになります。また、Shopifyに登録した商品はそのままPinterestに投稿でき、効率的にリーチを広げることが可能です。従って、ECビジネスにはPinterest広告の活用が非常に重要なポイントとなります。
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