WEBサイトリニューアルを依頼する制作会社の選び方|比較ポイントとおすすめの選定基準

WEBサイトリニューアルの成否は、依頼する制作会社によって大きく左右されます。どれだけ明確な目的を設定し、丁寧なRFPを作成しても、それを正しく理解して実行できる制作会社でなければ成果にはつながりません。
制作会社の選定を誤ると、デザインの品質が低い・SEO対策が不十分・公開後のサポートがない・追加費用が次々と発生するといったトラブルに見舞われるリスクがあります。
この記事では、WEBサイトリニューアルを依頼する制作会社の選び方を、確認すべきポイント・制作会社の種類と特徴・探し方・依頼前の準備まで網羅的に解説します。制作会社選びで後悔しないために、ぜひ最後までご覧ください。
目次
WEBサイトリニューアルを外注すべき理由
WEBサイトリニューアルを自社で内製するか外注するかは、担当者のスキル・社内リソース・リニューアルの規模によって判断が変わります。ただし多くの企業にとって、制作会社への外注がコストパフォーマンスの高い選択肢になるケースがほとんどです。まずは内製と外注のそれぞれの特徴を正しく理解した上で、自社に合った判断をしてください。
内製vs外注のコスト・クオリティ比較
内製と外注を比較する際は、表面的な費用だけでなく、担当者の工数・制作期間・完成物の品質・公開後の運用まで含めたトータルコストで判断することが重要です。
| 比較項目 | 内製 | 外注 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 低い(ツール代のみ) | 高い(制作費が発生する) |
| 人件費・工数 | 高い(担当者が制作に専念する必要がある) | 低い(担当者は確認・フィードバックのみ) |
| 制作品質 | 担当者のスキルに依存する | 専門家による高品質な仕上がりが期待できる |
| 制作期間 | 長くなりやすい | スケジュール管理がしやすい |
| SEO対策 | 専門知識がないと対応が難しい | SEOに強い制作会社であれば対応可能 |
| 公開後の運用 | 内製のため柔軟に対応できる | 保守契約が必要になる場合がある |
内製はツール代以外の費用がかからない反面、担当者が制作作業に多くの時間を取られるため、本来の業務が滞るリスクがあります。また専門的なデザインやSEO対策・システム開発は、知識と経験がなければ品質を担保することが難しく、結果的に外注よりもコストがかかるケースも少なくありません。
外注に向いているケース・内製に向いているケース
外注と内製のどちらが適しているかは、リニューアルの規模と社内リソースによって判断します。
外注に向いているのは、全面的なリニューアルを行う場合・SEO対策や集客強化が目的の場合・デザインのオリジナル度を高めたい場合・CMS構築や独自機能の開発が必要な場合です。これらのケースでは専門知識と制作経験が品質に直結するため、制作会社への外注が現実的な選択肢です。
一方で内製に向いているのは、既存サイトの軽微な更新やコンテンツの追加・WordPressなどのCMSを使った簡単なページ修正・社内にデザインやコーディングのスキルを持つ人材がいる場合です。ただし内製する場合でも、SEO設定やリダイレクトなど技術的な作業は外注することをおすすめします。
制作会社選びで確認すべき6つのポイント
制作会社を選ぶ際に最も避けたいのが、金額だけで判断してしまうことです。安い制作会社を選んだ結果、SEO対策が不十分だった・コミュニケーションが取りにくかった・公開後のサポートがなかったといったトラブルに見舞われるケースは非常に多く見られます。以下の6つのポイントを軸に、総合的に評価した上で選定してください。
実績・事例が自社の業種・規模に近いか
制作会社の実績は、自社と同じ業種・規模のサイトを手がけた経験があるかどうかを重点的に確認してください。業種によってサイトに求められる要件・デザインの方向性・必要な機能が異なるため、類似した実績がある制作会社の方が的確な提案をしてくれる可能性が高いです。
実績を確認する際は制作会社のWebサイトに掲載されている事例ページを見るだけでなく、実際のサイトをブラウザで確認することをおすすめします。表示速度・スマホでの見やすさ・導線設計・コンテンツの質まで自分の目で確かめることで、制作会社の実力をより正確に把握することができます。
リニューアル目的に寄り添った提案をしてくれるか
自社のリニューアル目的や課題を正しく理解した上で提案してくれるかどうかは、制作会社選びで最も重視すべきポイントのひとつです。RFPに記載した課題の背景まで深く読み込み、解決策を具体的に提案してくれる制作会社は、プロジェクト全体を通じて良好なパートナーシップを築ける可能性が高いといえます。
逆に自社の課題をヒアリングせずに定型的な提案を出してくる制作会社や、デザインのビジュアルだけを前面に押し出した提案をしてくる制作会社は、制作が始まってから認識齟齬が発生するリスクが高いと判断するとよいでしょう。
SEO・マーケティングの知識があるか
デザインのクオリティが高くても、SEOへの理解が浅い制作会社に依頼すると、301リダイレクトの設定漏れ・メタ情報の消失・表示速度の低下といった問題が発生するリスクがあります。リニューアルの目的が集客やリード獲得であれば、SEOやWebマーケティングの知識を持つ制作会社を選ぶことが成果への近道です。
SEOへの対応力を確認するには、見積もりにSEO設定費・リダイレクト設定費・解析設定費が含まれているかどうかを確認することが有効です。これらの項目が見積もりに含まれていない場合は、SEO対策がスコープに含まれているかどうかを明示的に確認してください。
コミュニケーションが円滑に取れるか
制作会社との関係はリニューアル期間中だけでなく、公開後の運用・改善においても続きます。担当者とのコミュニケーションがスムーズに取れるかどうかは、プロジェクトの進行品質に直結する重要な要素です。
コミュニケーションの質を見極めるポイントとして、提案前のヒアリングの丁寧さ・メールやチャットのレスポンス速度・質問への回答の具体性などが挙げられます。提案段階でのやり取りはその制作会社の対応品質を測る重要な機会であるため、些細な質問への対応も注意深く観察してください。
費用とスケジュールが明確か
見積もりの合計金額だけでなく、各項目の内訳が明確に記載されているかを確認してください。内訳が不明確な見積もりは、後から追加費用が発生するリスクがあります。またスケジュールについても、公開までの各フェーズの期限が具体的に示されているかを確認することが重要です。
契約前に修正回数の上限・追加費用が発生するケース・著作権の帰属についても確認しておくことをおすすめします。これらを契約後に確認しようとすると、制作会社との交渉が難しくなるケースがあるため、必ず契約前に明確にしておいてください。
公開後のサポート体制があるか
リニューアルは公開がゴールではなく、公開後の運用・改善が成果を左右します。公開後に修正が必要になった場合・不具合が発生した場合・コンテンツを追加したい場合に、どのような対応をしてくれるかを事前に確認しておくことが重要です。
保守契約の内容・月額費用・対応範囲・レスポンスタイムを契約前に確認し、長期的なパートナーとして信頼できる体制が整っているかを判断してください。公開後のサポートが手厚い制作会社ほど、リニューアル後の成果を継続的に高めやすくなります。
制作会社の種類と特徴
制作会社は規模や得意分野によっていくつかの種類に分けられます。それぞれの特徴を理解した上で、自社のリニューアル規模・予算・目的に合った種類の制作会社を選ぶことが重要です。
大手制作会社・中小制作会社・フリーランスの違い
| 種類 | 特徴 | 費用感 |
|---|---|---|
| 大手制作会社 | 実績・ノウハウが豊富で品質が安定している。ディレクター・デザイナー・エンジニアが分業体制で対応する | 高い |
| 中小制作会社 | 柔軟な対応が得意で、担当者との距離が近くコミュニケーションが取りやすい | 中程度 |
| フリーランス | 費用を抑えられる反面、対応できる範囲が個人のスキルに依存する | 低い |
大手制作会社は実績とノウハウが豊富で品質が安定している反面、費用が高くなりやすく、担当者が頻繁に変わったり、窓口となるディレクターと実際に制作するスタッフが異なったりするケースがあります。大規模なサイトリニューアルや予算に余裕がある場合に向いています。
中小制作会社は担当者との距離が近く、柔軟な対応が得意です。中規模程度のリニューアルであれば品質・費用・コミュニケーションのバランスが取りやすく、多くの企業にとって現実的な選択肢になります。ただし会社によって得意分野や品質に差があるため、実績を入念に確認することが重要です。
フリーランスは費用を大幅に抑えられる反面、対応できる範囲が個人のスキルに依存するため、デザイン・コーディング・SEO対策・ディレクションをすべてひとりでカバーできるかどうかを事前に確認する必要があります。また急な対応が難しかったり、途中でプロジェクトを離脱するリスクがあるため、小規模なリニューアルや部分的な改修を依頼する場合に向いています。
それぞれに向いている案件規模
自社のリニューアル規模と照らし合わせながら、どの種類の制作会社が適しているかを判断してください。
| 案件規模 | 向いている制作会社の種類 |
|---|---|
| 小規模(10ページ以下・シンプルな機能) | フリーランス・小規模制作会社 |
| 中規模(10〜50ページ・CMS構築あり) | 中小制作会社 |
| 大規模(50ページ以上・複雑な機能・システム連携) | 中小〜大手制作会社 |
| ECサイト・大規模システム開発 | 大手制作会社・システム開発会社 |
規模だけでなく、SEOやマーケティングへの対応力・業種への理解度・公開後のサポート体制も合わせて判断することが重要です。
同じ中小制作会社でもBtoB企業のリニューアルに強い会社・ECサイトに強い会社・コンテンツマーケティングに強い会社など、得意分野が異なるため、自社の目的に合った専門性を持つ会社を選ぶことが成果への近道です。
制作会社を探す方法
制作会社の選び方のポイントを理解したところで、次は実際にどのように制作会社を探すかを解説します。制作会社を探す方法は大きく3つに分けられ、それぞれにメリットとデメリットがあります。自社の状況に合った方法で探すことで、候補となる制作会社を効率よく絞り込むことができます。
比較サイト・紹介・指名の違いとメリット
制作会社を探す主な方法とそれぞれの特徴は以下のとおりです。
| 探し方 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 比較サイト | 多くの制作会社を一覧で比較できる・条件で絞り込みやすい | 掲載費を払っている会社が上位に表示されるケースがある |
| 知人・取引先からの紹介 | 実際の評判を聞いた上で依頼できる・信頼性が高い | 選択肢が限られる・断りにくい関係性になりやすい |
| 検索エンジンで指名検索 | 自社の業種・地域・得意分野で絞り込んで探せる | 候補を絞り込むまでに時間がかかる |
| SNS・ポートフォリオサイト | デザイナーやフリーランスの実績を直接確認できる | 実績の品質にばらつきがある |
比較サイトは多くの制作会社を一覧で確認できる反面、掲載費を払っている会社が上位に表示されるケースがあるため、掲載順位だけで判断しないよう注意が必要です。実際の制作実績やレビューの内容を丁寧に確認した上で候補を絞り込んでください。
知人や取引先からの紹介は実際の評判を聞いた上で依頼できるため、信頼性が高い探し方です。ただし紹介された会社が自社のリニューアル目的や規模に合っているかどうかは別の話であるため、紹介であっても必ず実績確認とヒアリングを行った上で判断してください。
検索エンジンで業種名や地域名と組み合わせて検索する方法は、自社の条件に合った制作会社を直接探せる点が強みです。検索上位に表示される制作会社はSEOへの理解があることが多く、自社サイトのSEO対策も期待できるという側面もあります。
相見積もりを取る際の注意点
制作会社を選定する際は必ず3社程度に相見積もりを依頼することをおすすめします。1社だけに見積もりを依頼すると費用の妥当性を判断する基準がなく、適正価格よりも高い費用を支払ってしまうリスクがあります。
相見積もりを取る際の注意点は以下のとおりです。
各社に同じ条件で依頼するためにRFPを用意することが前提です。RFPなしで依頼すると各社がバラバラな前提で見積もりを出してくるため、金額の比較が困難になります。また見積もりの合計金額だけでなく、各項目の内訳を比較することが重要です。合計金額が似ていても、含まれているサービスの範囲が異なる場合があるため、何がいくらで含まれているかを項目ごとに確認してください。
見積もりの回答が極端に早い場合や、ヒアリングをほとんど行わずに見積もりを出してくる会社には注意が必要です。十分なヒアリングなしに作られた見積もりは、後から要件が追加されて追加費用が発生するリスクが高い傾向にあります。見積もりの精度は制作会社のプロジェクト管理力を測る指標のひとつとして活用してください。
制作会社への依頼前に準備しておくべきもの
制作会社への依頼をスムーズに進めるためには、依頼前に自社側の準備を整えておくことが重要です。準備が不十分なまま依頼すると、制作会社からの質問に答えられなかったり、後から要件が変わって手戻りが発生したりするリスクがあります。
依頼前に以下の3つを用意しておくことで、制作会社との最初のやり取りがスムーズになり、プロジェクトの立ち上がりを早めることができます。
RFP・ヒアリングシート・参考サイトの用意
制作会社への依頼前に準備しておくべきものは主に以下の3つです。
RFP(提案依頼書)はリニューアルの目的・課題・要件・予算・スケジュールをまとめた文書です。RFPが整っていると複数の制作会社から条件を揃えた見積もりを取ることができ、比較検討がしやすくなります。RFPの作成が難しい場合は、目的・ターゲット・予算・スケジュールの4点だけでも明記した上で依頼することをおすすめします。
ヒアリングシートは制作会社との最初のミーティングで確認したい項目をまとめたものです。実績・制作体制・SEO対策の範囲・修正回数の上限・公開後のサポート内容・費用の内訳・著作権の帰属など、契約前に確認すべき項目をあらかじめリストアップしておくことで、ミーティングの時間を効率的に使うことができます。
参考サイトはデザインの方向性を制作会社に伝えるための重要な素材です。自社が目指すイメージに近いサイトのURLを3〜5件程度用意しておき、どの点が参考にしたいのかをコメントとして添えておくと、制作会社との認識齟齬を大幅に減らすことができます。参考サイトは同業他社だけでなく、デザインやコンテンツの方向性が自社のイメージに合っていれば異業種のサイトでも構いません。
この3つに加えて、現状サイトのアクセスデータ(GA4・Search Console)・会社のブランドガイドライン・ロゴデータ・既存のコンテンツ素材なども事前に整理しておくと、制作フェーズがスムーズに進みます。制作会社への依頼は準備の質がそのままプロジェクトの品質につながるため、依頼前の準備に時間を惜しまないようにしてください。
制作会社選びに関するよくある質問
安い制作会社に依頼するリスクは?
費用が安い制作会社を選ぶこと自体が必ずしも悪いわけではありませんが、安さの理由を理解した上で判断することが重要です。費用が安い場合に考えられる主な理由として、テンプレートを多用しているためオリジナル度が低い・SEO対策や解析設定が含まれていない・公開後のサポートが手薄・経験の浅いスタッフが担当するといったケースが挙げられます。
特に注意が必要なのがSEO対策の範囲です。安い見積もりにはSEO設定費やリダイレクト設定費が含まれていないケースが多く、後から追加対応を依頼すると結果的に費用が高くなるケースがあります。見積もりを比較する際は合計金額だけでなく、含まれているサービスの範囲を項目ごとに確認した上で判断してください。
また費用が安い制作会社の中には、制作途中でコミュニケーションが取りにくくなったり、納期が大幅に遅延したりするケースもあります。制作会社のレビューや評判を事前に調べておくことで、こうしたリスクを軽減することができます。
制作会社を途中で変更することはできる?
制作が始まった後に制作会社を変更することは可能ですが、現実的には非常に難しく、多くのリスクを伴います。制作途中で別の会社に引き継ぐ場合、これまでの制作物の著作権の帰属・データの引き渡し・制作費の精算など、さまざまな問題が発生する可能性があります。また引き継ぎを受ける側の制作会社も、他社が途中まで作ったサイトの続きを担当することに消極的なケースが多いです。
制作会社を途中で変更せざるを得ない状況を避けるためにも、契約前の選定を丁寧に行うことが何より重要です。万が一制作会社との関係が悪化した場合は、まず担当者レベルではなく責任者レベルでの話し合いを行い、問題の解決を試みることをおすすめします。それでも解決しない場合は契約書の内容を確認した上で、弁護士などの専門家に相談することを検討してください。
まとめ|制作会社選びはリニューアル成功の鍵を握る
WEBサイトリニューアルの成否は、依頼する制作会社によって大きく左右されます。どれだけ丁寧に目的設定やRFPの作成を行っても、それを正しく理解して実行できる制作会社でなければ成果にはつながりません。
制作会社を選ぶ際は金額だけで判断するのではなく、実績の類似性・課題への理解度・SEOやマーケティングの知識・コミュニケーションの質・費用の透明性・公開後のサポート体制の6つのポイントを総合的に評価することが重要です。また必ず3社程度に相見積もりを依頼し、提案内容と費用を比較した上で選定してください。
制作会社との関係はリニューアル完了で終わりではなく、公開後の運用・改善においても続く長期的なパートナーシップです。価格だけでなく、長期的に信頼して任せられる会社かどうかという視点で選定することが、リニューアルを成功に導く最も重要な判断基準になります。依頼前にRFP・ヒアリングシート・参考サイトを用意しておくことで、制作会社との最初のやり取りがスムーズになり、プロジェクトの立ち上がりを早めることができます。
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